日曜日に乃村工藝社時代の友人一家が高松から来てくれました。
ご夫妻は私たち夫婦と同年に結婚され、大阪を離れ高松と福山になって
も親しくしていただいています。
私の知る限り最も優秀な営業マンであるご主人にはとてもお世話になり、
奥様はかつて私の在籍するデザイン部で事務をしてくださっていました。
彼女から香川の漆器をいただきました。
クラフト・アリオカの猪口とのみ打皿です。
高松出身の私は香川漆器には格別な思いがあります。
19才で高松を出る時、実家で使っていた独楽の盆を母に持たせてもらい
30年使い続けています。結婚してすぐに自分で象谷の茶托を買い、もう
13年使っています。
使い込むほどに味わいの出る普段使いの漆器は、郷愁とともに時の流れ
を感じさせてくれます。
備前出身の彼女が讃岐人となり、讃岐出身の私が備後人になっている。
それぞれの人生が時間とともにその地にしみてゆくような気がしました。